「サイエンス」っていう雑誌がある。
中学生の時に、どこで見たのか(絶対に自宅じゃないってことだけはわかる)、その中の、見開きのページに載ってた写真が、今でも目に焼き付いている。
ステンレスの卓の顕微鏡?接写写真。
私は、それまで硬いものはあくまで硬くて輪郭のはっきりキッチリしたものだと思ってた。揺るぎないと。
でも、その写真は、ぼう〜ってけぶってた。
輪郭は、あるにはあるけど、その表面から、何かガスみたいなものが出てて漂ってた。
多分、電子がくるくる回ってるんだと思う。(よくわかんない)
ただ、とにかくその時、愕然と知ったのは、確かな、変わらないものなんて、この世界には何一つないんだってこと。
硬くて揺るぎないはずだったステンレスですら、こんなに表面は周りと親和している。
だったら、私自身なんか、どれほどこの世界に溶け込んでいることだろう?
やわやわと簡単に切り刻むこともできる肉体。
きっと、輪郭なんか掴めないほどであるに違いない。
と、、、、、、強烈に気づいたんだ。
ものを食べる私。
周りのものを手当たり次第に食べる私。
周りの命を奪って生きる私。
その私は輪郭すら危うい、不確かな存在。
この世界って、、、、生きているって、、、
なんじゃこりゃ。
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